看護師が教える”糖尿病”〜病気とお金の学校〜

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豊かな生活は健康とお金の余裕から!

おはこんばんちはたつきんぐです。

病気の学校今回は糖尿病です。

予備軍を合わせると日本人の5人に1人は糖尿病と言われています。

今回は糖尿病てどんな病気か(病態)ということと

まだ糖尿病と言われていない方や予備軍と言われている方、糖尿病になってしまった方のそれぞれの段階での予防について発信します。

内容的に今回は2型糖尿病に限定して発信します。

糖尿病ってどんな病気?

私が以前糖尿病の教育入院に関わった際に患者さんからよく質問されることがありますが、よく聞かれる・言われることが

糖尿病って糖分の取りすぎでしょ?
これから控えれば大丈夫でしょ?
糖尿病は糖分の取りすぎが原因で発症する病気ですが、病気そのものの説明としては糖分を代謝できない病気です。
糖尿病とは糖分をグルコースに変える”インスリン”の分泌不足or効かなくなる病気のことです。
これによって普通の人よりも血液中の糖分の値(血糖値)が慢性的に高くなります。
糖尿病は最初は無症状です。健康診断等で採血取ってみたら値が高いよと言われた。このような患者さんが多いですね。
進行すると合併症が出現します。
慢性合併症
慢性的な合併症とはそのほとんどが血管の異常です。
これは糖尿病により血液中の糖分が増えると血管の壁から活性酸素という物質が分泌されることで血管の壁が傷つくと言われています。
細い血管の障害
・目の血管の障害により糖尿病性網膜症(視界が白内障のようにぼやける病気)
・手足の血管の障害により感覚異常(痛みなどの感覚が鈍くなる)
・腎臓の血管の障害により糖尿病性腎症(腎臓の機能が悪くなる)
大きな血管の障害
・心臓の血管の障害により虚血性心疾患(心筋梗塞や心不全)
・脳の血管の障害により脳梗塞(脳の血管が詰まり、神経しょうじょうが出現)
などなどの合併症が出現するリスクがあります。
それぞれの病気については今後更新していきますね!
急性合併症
急性合併症とは糖尿病の進行により急激に身体に現れる症状のことです。
・糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)
→高度な高血糖により脱水となり、それに伴って身体の電解質のバランスが崩れて意識障害を生じる病気です。これは1型糖尿病に多いですが、2型糖尿病の人がジュースやお酒を多量に飲むと生じることがあります。
簡単にいうと超インスリン不足です。
・高浸透圧性高血糖症候群
→これもほぼ同じです。ただしこちらは高齢者に多く、糖尿病の方が食事や水分が取れずに脱水となり、その影響で高血糖、高浸透圧となり意識障害やけいれんが生じる病気です。
脱水で高血糖になるのはすごく濃いカルピスのような感じですね。
カルピスの原液(糖)に対する水の量(血液量)が少ない状態ですね。
簡単にいうと超脱水です。

糖尿病の予防

糖尿病の予防については3段階に分けて解説します。予防について日本では健康日本21という取り組みが有名です。

1.糖尿病になる前

2.糖尿病と診断を受けた後

3.糖尿病の合併症が出現した後

この段階に分けてそれぞれの段階で行う必要がある予防を解説します。

1.糖尿病になる前

糖尿病になる前については糖尿病にならないための予防策ですね。健康日本21ではここが一次予防とされています。

具体的には

・BMIの値を意識した肥満予防

・日常生活における運動習慣(歩数の増加)

・バランスの取れた食事

この3つが具体的な予防行動です。食事に関しては糖分を抑えるよりもバランスを意識する必要があります。糖分は摂取しても正常に代謝ができれば問題ないですからね。

2.糖尿病になった後

糖尿病になった後は合併症予防のための早期発見・早期治療のための予防策ですね。健康日本21では二次予防です。ここで病院に来るかたが多いですね。

具体的には

・定期健康診断による糖尿病の早期発見

・糖尿病指摘後の生活改善

特に糖尿病指摘後は内服の継続や生活習慣の改善、運動習慣をつけるなど進行しないような取り組みが大事ですね。

3.糖尿病の合併症出現後

合併症が出現した後はこれ以上悪くならないような対策がメインです。

内服薬やインスリン投与などお薬で治療している人ばかりのためならではの予防です。

具体的には

・糖尿病の治療を継続すること

・定期的な医療機関への受診による薬剤調整

この辺りだと思います。入院をする方も多いですが、ぜひ治療には前向きに臨んでほしいと思います。

まとめ

今回は糖尿病の病態と予防についてでした。

糖尿病というのは”治る”ということが基本的にはない病気です。

手術や特効薬で治る病気ではなく、何度も書きましたがこれ以上悪くしないことが治療になります。

糖尿病に関わる医療者にはいろいろなプロがいます。

糖尿病専門医や糖尿病認定看護師、糖尿病療養指導士、糖尿病病態栄養専門管理栄養士など他職種が助けてくれます。

気軽に相談してみてください。

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