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おはこんばんちはたつきんぐです。
今回は似た名前の診療科解説シリーズの整形外科と形成外科編です。
確かに似ている…
患者さんも同じ診療科だと思っている方がいますし、そもそも形成外科という診療科をご存知ない方もいらっしゃいます。
今回はこの2つの診療科の違いを徹底解説します。
他の似ている診療科の違いは今後解説していきますし、Instagramにはすごく簡単に解説が載せてあるのでご覧ください。
整形外科の特徴
整形外科は町のクリニックにも多くあり、怪我したら行こうと思っている方が多いと思います。
整形外科は運動に関連する器官の治療を行う診療科です。
骨・筋肉・関節・靭帯・脊髄・神経などの怪我や病気は基本的には整形外科です。
交通事故やスポーツでの怪我、転倒による外傷など幅広い疾患の幅広い年齢層の方が受診することが特徴です。
形成外科の特徴
形成外科は主に皮膚や爪など身体の表面の異常に対して治療をする診療科です。
あまり馴染みがなく、整形外科と比較すると町のクリニックなどにはあまり見かけないなと感じるかもしれませんが、そんなこともありません。
皮膚科のクリニックに形成外科の医師が働いていたり、美容外科もところによっては形成外科医がやっているところもあります。
美容外科に関してはCMで有名なあの美容外科やYouTubeの令和の虎で有名なあの美容外科医など世間に認知されている有名な医師が多いですね。
形成外科で診察する疾患としては
やけど、怪我による傷、手術後の傷などが多いです。
他にも眼瞼下垂や巻き爪、ホクロの除去や皮膚にできたコブの除去など小さくても綺麗に治したいというところの治療は形成外科がプロです。
どちらに受診してもいい疾患
上記で違いはだいたい理解できたと思いますが、この2つにはどちらの診療科に行っても診察できる疾患があります。
それは手指や足趾など指に関してです。
指はどちらの診療科でも診察が可能です。
実際に整形外科でも形成外科でも指に関する相談や治療に訪れる患者さんは多いです。
ここではっきり区別をしておきましょう。
まず整形外科に受診するべき指の疾患は
骨折と脱臼です。骨折と脱臼は骨・関節の異常ですので基本的には整形外科への受診をおすすめします。
次に形成外科に受診するべき指の疾患は
切断や切り傷、咬傷(動物に噛まれた)などです。
切断に関しては骨折があるかないかにもよりけりですが、よくいらっしゃる患者さんとしては
庭の木の手入れをしていたらノコギリで切ってしまった
食事の準備をしていたら包丁で切ってしまった
などで受診される方が多いです。こういった症状ですと指ですので綺麗に治していという方が多いと思いますので、形成外科への受診の方がいいと思います。
それぞれの診療科の特殊な疾患
整形外科の特殊な疾患
・骨肉腫
→骨肉腫とはすごく簡単にいうと骨や筋肉にできる”がん”のことです。
他の場所のがんから転移することで形成されることも多いです。
この場合は整形外科で手術や抗がん剤治療などを行います。
しかし骨肉腫を専門としている整形外科医は多くはないので、大学病院レベルの規模の大きな整形外科への受診をおすすめします。
・大腿骨頭壊死
→難病指定もされている大腿骨頭壊死という疾患も整形外科の専門領域です。
手術での治療が可能です。専門としている医師も骨肉腫よりも多い印象がありますので、大きな病院への紹介は必須ですが、医療機関の選択肢は少なくないです。
・化膿性脊髄炎
→背骨を通る脊髄が炎症を起こす病気です。こちらは整形外科で働いていると意外と患者数が多い疾患です。
手術での治療は難しく、抗生物質の治療がメインです。
そしてここで紹介した疾患の中でも治療する医療機関の選択肢としては一番多いです。背骨や脊椎を専門としている整形外科医がいれば基本的には治療は可能です。
形成外科の特殊な疾患
・先天性奇形
→小児で生まれつき身体の一部が奇形と行って形が変わってしまっている疾患で、種類が大変多いです。
顔や腕、全身性の奇形もありますが、基本的には形の異常なので形成外科が専門となることが多いです。
手術で治せる奇形も多いですが、範囲が大きくなると綺麗に治すのは難しいいことも多いです。
・糖尿病性下肢壊疽
→こちらは糖尿病の影響で足が腐ってしまう病気です。糖尿病の影響で小さな傷の治りが遅く、感染もしやすいことで、巻き爪や小さいな靴擦れなどから大きな壊死につながることもあります。
意外と患者数は多いです。進行性の糖尿病の患者さんがほとんどで糖尿病内科と並行して治療することが多いです。
こちらは手術も可能ですが、小さな傷も治らないくらいくらいなので手術の傷ももちろん治りにくいです。
また進行すると切断など規模が大きくなればなるほど侵襲が大きくなるので早めの診療が重要です。
まとめ
整形外科と形成外科の専門性の違いにいて理解できましたでしょうか。
今後病院に行く際はこの記事を参考にして受診していただければと思います。
形成外科が近くにないという方はお近くの皮膚科に一度ご相談してみてください。意外と形成外科いますよなんていうことがあると思います。
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